【鼻水が止まらないし、頭痛もヤバい!】副鼻腔炎と頭痛の意外な関係
2022/06/20
長く続く頭痛は心配の種です。頭痛の診察に病院に行ったら、頭痛ではなく、副鼻腔(びくう)炎と診断されることがあるそうです。なぜ鼻の症状が頭痛につながるのでしょうか?意外に多い副鼻腔炎による頭痛について解説していきます。
目次
副鼻腔炎とはどういう病気?
鼻腔と呼ばれる鼻の穴にある空洞を副鼻腔と言います。ウイルスや細菌に感染すると、副鼻腔の粘膜が炎症を起こし、鼻腔と副鼻腔の通り道をふさいでしまいます。そうなると、副鼻腔内の分泌物の排泄が出来ず、膿が副鼻腔に貯まります。この状態を、昔は蓄膿症と呼び、最近は副鼻腔炎と呼びます。初期の症状を急性副鼻腔炎、3カ月以上症状が続くと慢性副鼻腔炎と言います。頬の痛みや額の痛みが出るのは、副鼻腔炎が三叉神経を刺激しているからです。ひどくなると頭全体の痛みに繋がります。
新型の副鼻腔炎について
昔は好中球性副鼻腔炎というのが一般的な副鼻腔炎とされていました。しかし、医学の進歩で、1960年代にマクロライド系抗菌薬という治療効果の高い薬が出来た事で、好中球性副鼻腔炎はあまり見かけなくなりました。その一方で、新型の副鼻腔炎が生活習慣の変化を原因として台頭してきています。
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好酸球性副鼻腔炎
これは白血球の一種である好酸球が、アレルギー反応を起点として、副鼻腔の粘膜で増えて、鼻水や腫れを引き起こすものです。主に成人がかかりやすく、ぜんそくを伴う事があるので注意です。薬が効きづらく、手術後も再発のリスクがあるので厄介ですね。
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アレルギー性副鼻腔炎
これは副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎が併発したものです。子供から大人までかかるリスクがあり、通常はアレルギーの治療をしながら治していきます。
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副鼻腔炎の症状は?
副鼻腔炎の症状としては、様々な症状があげられます。鼻が詰まる事や、緑や黄色の鼻水が出る事はもちろん、頭や目・歯・頬・おでこの痛みや熱が出る事もあります。鼻水が喉に降りれば痰になります。前述したように、副鼻腔内に鼻水が詰まると、頭痛や頬の痛みに繋がります。また、これらの痛みは頭を下げるとひどくなる傾向があります。
診察の方法は?
副鼻腔炎の診察の方法は、鼻の中に細い内視鏡を入れて直接診る方法や、X線検査やCT検査もしています。X線検査やCT検査では、副鼻腔の部分に影があれば副鼻腔炎であると診断されます。
副鼻腔炎の薬はどんなの?
一般的には、細菌の成長を阻害する抗菌薬などを出されますが、軽度の副鼻腔炎には効果があまりないので要注意です。その他には、消炎薬や、鼻水や痰を出やすくする薬があります。
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抗菌薬
「ワイドシリン」「サワシリン」などのペニシリン系の抗生物質が処方されますが、症状が悪化するとセフェム系の「メイアクト」や「フロモックス」が出されます。その他の抗菌薬としては、マクロライド系の「クラリシッド」や「ジスロマック」があります。
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消炎薬
スプレー式の「フェニレフリン」や「オキシメタゾリン」で粘膜の炎症を抑えられます。
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鼻水や痰を出やすくする薬
「アンブロキソール」や「カルボシステイン」があります。
鼻水や鼻づまりに効果のあるツボ
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睛明(せいめい)・迎香(げいこう)
まずは、効果を高める為、左右の人差し指同士をすり合わせて温めましょう。その後、温めた人差し指で、睛明から迎香まで行ったり来たりさすります。睛明や迎香は、人差し指と親指で押しながら揉んだりしても良いです。
・外鼻(がいび)・内鼻(ないび)・腎上腺(じんじょうせん)・内分泌(ないぶんぴ)
外鼻・内鼻・腎上腺の場合は、耳の穴に人差し指を差し込み、親指で各ツボを刺激しましょう。内分泌は、耳の穴の下の切れ込みに人差し指を入れ、親指でツボを押しましょう。押す回数は30回程です。