【耳の穴が痛いのはなぜ?】外耳炎の原因は綿棒!?
2022/06/20
普段我々が目にしている耳の事を専門用語で外耳と言いますが、そこから鼓膜に通じる穴を外耳道と言います。この穴は細菌が繁殖しやすいので外耳炎になりやすく、特にスイマーの方は一度は外耳炎になった経験があるのではないでしょうか?ちなみに外耳炎は英語でSwimmer’s earと言います。今回は、そんな外耳炎の原因や治療法・予防法、さらには耳の穴が痛くなる他の病気について解説します。
外耳炎の主な原因
外耳炎は主に水気の多い場所に行くとかかります。例えば、水泳やシャワー、入浴、湿気の多い場所です。プールや湯船が汚れていると、細菌が繁殖した水が外耳道に触れる事になるので、外耳炎の原因になります。その他、綿棒で耳掃除をしすぎる人も要注意です。綿棒は外耳道を傷つけるので、小さな傷口からでも細菌が侵入し、外耳炎の原因となってしまうのです。また、ヘアスプレーや髪染剤が耳の穴へ入っても外耳炎の原因となるので、これらにも注意しましょう。
スポンサードリンク
外耳炎の主な症状
外耳炎の始まりは、耳の穴のかゆみや不快感や軽度の痛みからです。試しに耳を引っ張ってみるとこの痛みは増しますので、外耳炎かどうかの1つの目安になります。その後、耳がふさがったような感じを受けるようになり、無臭な透明な分泌液が出る事もあります。外耳炎がひどくなると、発熱や聴力の低下、頭や顔へのひどい痛み、さらには失聴や脳への感染があげられます。お年寄りや糖尿病患者の方は、骨や軟骨への合併症のリスクが高まりますので注意して下さい。
外耳炎の治療法
外耳炎は耳鼻科に行って治療してもらいましょう。医師はまず、患者の鼓膜に穴が開いていないか確認します。これは、鼓膜に穴が開いていると、中耳に湿気が入ってしまうからです。その後、外耳道の感染部分を消毒し、痛みや不快感を軽減させます。抗生物質入りの点耳薬を患部に塗る場合もあります。外耳炎の症状がひどい場合は、抗生物質の飲み薬や痛み止めを処方されます。処置後は耳の穴を乾燥させておくことが大事ですが、3~4日経っても症状が改善しない場合は、他の治療法を医師と相談して決めましょう。
スポンサードリンク
外耳炎の予防法
外耳炎は、耳の穴の中を濡らしたままにしておくと発症しやすいので、水泳などの後はタオルやティッシュで耳の中の水分をふき取るようにしましょう。この時に綿棒を使うと、刺激が強すぎて傷をつけて、そこから細菌が侵入する場合があるので避けましょう。また、そもそも耳の穴へ水分を入れないという方法も有効なので、一般の店の耳栓や、専門店で自分用にカスタマイズされた耳栓を使うのも良いでしょう。
外耳道内にひび割れがあると、そこから細菌が侵入するきっかけになるので、皮膚の状態を正常に保つようにしましょう。また、耳垢の量も、多すぎても少なすぎてもいけないので、正常な量になるように管理しましょう。ヘアスプレーや髪染め剤が耳に入らないようにするのはもちろんですが、市販の点耳薬を使う時も鼓膜に穴が開いている状態では耳の中に入れないで下さい。
耳の穴が痛くなるその他の病気
-
急性中耳炎
鼓膜の少し内側を中耳と言いますが、ここが炎症を起こすと中耳炎となります。外耳を耳掃除しすぎて外耳炎になり、そのまま炎症が中耳まで進んで中耳炎になる事があります。中耳炎は膿が貯まったり、耳が聞こえづらくなり、鼓膜に圧力がかかる事で激しい痛みに襲われます。圧力が高くなり過ぎると、鼓膜に小さな穴が開き、耳だれと呼ばれる液体が出て来ます。これが出た後は、鼓膜の穴もふさがっていき、徐々に症状は治っていきます。
対処法としては、なるべく水にぬらさないように、お風呂も湯船につかるのではなくシャワーにしましょう。あまりに痛い場合は、耳の後ろを氷枕で冷やしてあげましょう。症状が軽ければ抗生物質の投与で済みますが、症状が重くなると鼓膜の切開が必要になります。
-
慢性中耳炎
慢性中耳炎では鼓膜は常に開いている状態で、鼓膜が全く無い人もいます。プールに入ったり、髪を洗う時には、汚い水が直接中耳に入る可能性があるので、耳栓を付ける事をおすすめします。慢性中耳炎では耳が聞こえづらくなり、耳だれも発生します。手術で鼓膜を再建し、耳だれなども防ぐことをおすすめします。