”東大生が選んだ”読むと”頭が良くなる漫画”ランキングはやらせ?男が少女漫画を読むと頭が良くなる?
テレビ番組でよく見かける「読むと頭が良くなる漫画ランキング」のような特集は、一体なぜ不正確な情報を伝えるのでしょうか? よく見ると、ランキングの上位10位には、長くから人気のある作品や、最近話題となっている漫画が並んでいます。これを見ると、一種のやらせや狙いがあるのではないかと感じられます。本当のところ、漫画の中にはどれも特定の視点で見れば「頭が良くなる要素」を見出すことができると私は考えます。では、なぜそのランキングを「人気のある漫画が中心」という形でタイトルにしないのでしょうか?実際、トップ10に入っているものよりも、マイナーだけれど専門用語を駆使した知識が深まるような漫画は数多く存在します。例として、先日放送された番組では6位に「推しの子」がランクインし、その理由として「デジタルタトゥーというテーマを扱っており、現代社会の様々な問題点を知ることができる」と述べられていましたが、同じようなテーマを扱った漫画は他にも多く存在します。
また、最近テレビで「東大生が選んだ頭が良くなる漫画」などという特集を見かけましたが、その選考基準が疑問に思います。東大生という肩書きに特別な意味があるわけではないのに、なぜそのようなフレーズを使用するのでしょうか?結果的には、結局のところ大衆的に人気のある漫画を紹介しているだけで、その根拠となるコメントも浅はかで説得力を欠いていると感じました。記事や特集を作る側も、より多くの視聴者や読者の目に触れるために「東大生」や「頭が良くなる」といったフレーズを用いているだけではないでしょうか。
それでは、本当に学びのある漫画をいくつか紹介します。教育的な側面から「ブラックジャック」や「銀の匙」はおすすめです。特に「銀の匙」は農業や食文化に関する深い知識が学べます。「狼と香辛料」は、初心者にもわかりやすい形で経済の基本的な部分を学べる作品です。さらに、私の知人で現職の高校教師が言っていたのですが、大学入試の前に「あさきゆめみし」を読むことで「源氏物語」の概要やキャラクター関係を理解し、試験の正答率を向上させることができると言っていました。
最後に、男性が少女漫画を読むことで頭が良くなるという話についてですが、「漫画」は基本的には作者の人間観が反映されたものです。少女漫画は女性が描くことが多いため、その中には女性の心情や感じることが織り込まれています。男性漫画家もキャラクターをリアルに描くために、女性の漫画を参考にして「女心」を理解しようとする傾向があります。ですので、「頭が良くなる」というよりは、「女性の心情や考え方を理解する」という点で有益であると言えるでしょう。