派遣事務員が呼ぶ、普通の宮沢さんと異常な宮沢さん
派遣会社での勤務中、ある日事務所に用があったので、ついでに給料を手渡しで受け取りに行きました。待合室で名前を呼ばれるのを待つ私は、しばらくして事務員がやってきました。
「宮沢さ~ん(仮名)!!お待たせいたしました」と、私の苗字を呼ばれた瞬間、「はい」と答えて立ち上がりました。ところが、もう一人の若い男性(おそらく他の登録スタッフ)も、同じく答えて立ち上がりました。
何と、そこにはもう一人の「宮沢」さんがいたのです。偶然にも同じ苗字の登録スタッフがもうひとりそこにいたのは、まぁ珍しい出来事でした。お互いに顔を見合わせ、驚いた二人の「宮沢さん」。女性事務員もパニック状態で、初めての状況に戸惑っていたことでしょう。その気持ちは理解できます。
そして、女性事務員から出た答えがこちらでした。
「あっ!御免なさい!普通の宮沢さんです!」
うん?どっちのことだったんだろう?と思いながら、若き青年も答えました。
「あ。はい。」
「普通の宮沢さん」は、自分のことだと判断して、事務員に向かいました。事務員も、この認識で正しかったようです。
私は、異常な宮沢さんだったのか!!、と思わずにはいられませんでした。