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「自然」の違い

【楓(かえで)と紅葉(もみじ)の違いとは?】両者を分けるのは日本だけ?

2022/06/05

秋の紅葉の代名詞といえば、

やはり「楓(かえで)」と「紅葉(もみじ)」ですね。

 

秋になると山が赤や黄色に染まり、

とても綺麗です。

毎年見ても見飽きません。

楓と紅葉には何か違いがあるのでしょうか。

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楓と紅葉の違いとは?

実はどちらもカエデ科カエデ属の植物です。

植物学上は分類されていません。

では何が違うのかというと、見た目です。

見た目の違いで呼び分けれられています。

 

切れ込みが浅いカエデを「カエデ」

葉の切れ込みが多く、深いカエデが「モミジ」です。

例えば「イロハモミジ」や「ハウチワカエデ」です。

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楓と紅葉の名前の由来は?

「カエデ」や「モミジ」という名前は、

両者の見た目の違いに由来しています。

 

まず「カエデ」とは「カエルの手」の略です。

カエデの葉をよく見ると、

水かきのついている手に見えてきます。

昔の人はこの葉の形を見て、

カエルの手をイメージしました。

 

よってこの形の葉を 「かへるで(カエル手)」と呼び、

それが転じて「カエデ」と呼ばれるようになりました。

 

 

次にモミジですが、

最初はモミジも「カエデ」と呼ばれていました。

正しくは「かへるで」です。

これは形が同じだからです。

 

後にカエデよりも切れ込みの深い葉を、

「モミジ」と呼ぶようになります。

これも見た目に由来した名前です。

 

モミジの語源は、動詞の「もみづ」です。

もみづが名詞化したものが「モミジ」です。

もみづとは、「植物から染料を揉みだすこと」です。

染料の取れる植物といえばベニバナや藍など。

これらの植物から色素を揉みだすので、

もみづ(揉みづ)と言います。

 

そしてモミジやカエデは秋になると、

赤や黄色に色が変わります。

特にモミジは色の変わりが大きく、

紅葉といえばモミジとされるほどです。

(紅葉と書いてモミジと読むように)

 

昔の人はモミジが色を変える様子を見て、

「まるで染料を揉みだしたようだ!」

と感じたのでしょう。

 

ここから、紅葉の中でも目立って色が変わる葉を、

「モミジ」と呼ばれるようになりました。

 

秋に野山へ紅葉を見に行くことを、

「紅葉狩り(もみじがり)」 と言いますね。

もしもモミジという呼び名が誕生しなかったら、

今頃は”カエデ狩り”と言っていたかもしれません。

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楓と紅葉を分けるのは日本だけ?

カエデとモミジは世界中に分布しています。

しかし、両者を分けているのは日本だけです。

 

たとえば英語ではカエデを、

”メープル(maple)”と言います。

メープルシロップはカエデ科の樹液です。

一方、モミジはJapanese mapleです。

日本のカエデという名前の通り、

海外ではカエデとモミジは同じものです。

 

 

秋の紅葉を楽しむ文化は日本だけでなく、

世界中にあります。

そういった国々ではカエデとモミジは同じものです。

しかし日本人はカエデの中でも特に色が変化するものを、

「モミジ」と名づけました。

もちろん園芸や盆栽の分野でも、

「紅葉(もみじ)」と「楓」はハッキリ分けられます。

 

日本にはカエデ科の植物が多数あり、

カエデの宝庫などと呼ばれます。

日本人は色とりどりのカエデ科植物を見てきたので、

花を見る目が肥えているのかもしれませんね。

 

ちなみにカナダの国旗に描かれている葉は。

「サトウカエデ」です。

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楓と紅葉の違いとは?紅葉は日本特有?のまとめ

楓(カエデ)と紅葉(モミジ)には、

植物上の分類はされず、

形で区別されています。

 

葉の切れ込みの浅いのが楓(カエデ)、

深いのが紅葉(モミジ)です。

海外ではどちらも同じカエデであり、

両者を分けるのは日本だけです。

 

こうした違いを知っておくと

紅葉狩りがもっと楽しくなりそうですね。

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