【銀行と信用金庫と信用組合の違いとは?】誰の利益を重視するかが違う!
2022/06/05
銀行や信用金庫、信用組合は、誰もが利用しますね。
しかし、これらの違いが分かる人はどれほどいるでしょうか。
銀行も信用金庫も信用組合も、
「お金が関わる所……」くらいの認識しかないですよね。
この記事ではこれらの違いをまとめていきます。
銀行、信用金庫、信用組合は何が違う?
もっとも大きな違いは「経営理念」です。
つまりそれぞれ組織のあり方・方向性が違うということですね。
取り扱う金融サービスはほとんど同じですが、
何を目的としているかが異なります。
まず銀行は営利法人です。
つまり金融サービスを扱う株式会社ですね。
株式会社なので、銀行の利益は株主に還元されます。
よって銀行が優先するのは利益です。
より利益が出るような金融商品やサービスを提供します。
銀行の取引相手は、主に大企業です。
では信用組合と信用金庫はどうでしょう。
この2つは相互扶助を目的とする金融機関です。
どちらも銀行とは違い、非営利法人です。
信用組合と信用金庫の顧客は、所属する組合員や会員です。
この両者の経済的な生活を向上させるのが一番の目的です。
主な取引先は中小企業や個人。
銀行が会社なら、信用組合および信用金庫は、
『組合員や会員の出資で営業する協同組織』
といえます。
よって取り扱う金融サービスも、
地域に密着した物を提供する傾向にあります。
私たちが確認できる金融サービスは基本的に同じです。
ハッキリとした違いが分からないのはこれが理由といえます。
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信用組合と信用金庫の具体的な違い
信用組合と信用金庫は、銀行とは目的や組織のあり方が違います。
ではこの2つに違いは何なのでしょうか?
まず組合員・会員となるための条件が違います。
信用組合・信用金庫の組合員・会員の資格は以下の通りです。
1.地区内に住んでおり、その地区で働いている人
2.1を満たす個人事業主(事業者)
この2つ目がポイント。
事業者が組合員・会員となるための条件は、
信用組合と信用金庫で異なります。
信用組合の条件は、
「従業員300人以下、
又は資本金(出資金)3億円以下の事業者」
対する信用金庫は、
「従業員300人以下、
又は資本金(出資金)が9億円以下の事業者」
事業の規模が大き過ぎると、信用組合の会員にはなれません。
逆に信用金庫の方は、比較的大きな規模の事業者でも、
会員になれます。
また、預金にも違いがあります。
信用金庫は会員でない人でも預金出来ます。
信用組合の場合、組合員以外の預金は、
預金・定期積金総額の2割(20%)以内という制限があります。
なお貸出については信用組合・信用金庫ともに、
貸出総額の20%以内です。
信用金庫と信用組合は、相互扶助の理念を持っています。
この点は同じですが、
信用組合の方がより小規模で、組合員を中心とした組織です。
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銀行と信用金庫と信用組合の違いって?経営理念や目的が違う!のまとめ
銀行は利益を重視し、主な取引相手は大企業です。
信用金庫と信用組合は会員・組合員の利益を重視し、
主な取引相手は中小企業や個人
です。
銀行は全国に展開している場合もありますが、
信用金庫や信用組合の主な活動場所は特定の地域です。
銀行よりも範囲が狭いものの、地元密着型です。
銀行の支店が無い地域でも、信用金庫や組合の支店があります。
銀行と信用金庫・信用組合は、それぞれにメリットがあります。
どちらが優れているとは、一口には言えません。
金融機関を選ぶときは両者の違いを踏まえた上で、
自分の生活に合うものを選ぶ事が大切です。