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「生物」の違い

【蝶と蛾の違いとは?】羽を閉じるかどうかが鍵?

2022/06/05

「蝶は綺麗だけど、蛾は汚い!」

蝶と蛾にはこういうイメージがありますよね。

 

「蝶」と「蛾」は鱗翅目の昆虫であり、

生物分類学上は同じ生き物です。

見た目とイメージが違うだけで、

実は明確な分類はされていません

 

よって、蛾と蝶をハッキリ見分けるのも少し難しいです。

今回は蝶と蛾の違いを紹介していきます。

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蝶と蛾の違いとは?

まずはパッとみてわかる特徴を見ていきましょう。

 

飛ぶ時間帯は、蝶が昼で蛾は夜というイメージがありますよね。

実際に、蝶には昼行性が多く、蛾は夜行性が多いです。

 

しかし夜に飛ぶ蝶もいれば、昼に飛ぶ蛾もいます

蝶の一部は早朝や夕暮れ時などの薄暗い時間帯に飛びます。

フクロウチョウ、ジャノメチョウ、ワモンチョウの一部などです。

セセリチョウも夜に飛び、外灯や家の灯りに向かって飛びます。

逆に明るい時間帯に飛ぶ蛾は、キンモンガなどです。

 

次に見た目の違いです。

基本的に蝶は綺麗な見た目で、蛾は茶色系の体色を持っています。

夜に飛ぶ蛾は色が必要なく、むしろ暗い色の羽の方が、

保護色となるからです。

 

しかし、これはあくまで飛ぶ時間帯によって違うだけです

蛾が必ずしも暗い色というわけではなく、

昼行性の蛾には蝶よりも綺麗な羽を持つ種類も存在します。

 

例えばニシキオオツバメガがその代表です。

マダガスカル島に生息するこの種は、

青、白、黄色、オレンジ、ピンクなどが組み合わさった、

カラフルな羽を持ってます。

一見するととても蛾には見えません。

逆に夜行性の蝶は、蛾のように暗い色の羽を持ちます。

 

では、胴体の太さはどうでしょう。

「蝶は胴体が細く、蛾は太い」というイメージがありますよね。

その通りで、蝶は多くの種類が細い胴体を、

蛾は太い胴体を持っています。

胴体から尻尾にかけて太いチョウチョウは、

まず蛾だと思って間違いありません。

 

ただしこれにも例外があり、胴体が太い蝶や細い蛾もいます

例えばセセリチョウは蝶の中でも、太い胴を持っています。

特にアメリカに生息するカリフォルニアオオセセリの胴は、

とても太いです。

蛾と聞いてイメージする太さの倍以上あります。

もちろん胴体の細い蛾も多く存在します。

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よく見れば分かる?体の構造

パッと見て分かる違いは以上です。

では次に、よく観察すれば分かる違いを見ていきましょう。

 

まず羽の違いです。

蝶も蛾も、羽が前翅(ぜんし)と後翅(こうし)に分かれています。

この為、数字の「3」を鏡映しにしたような形の羽になります。

 

蝶の場合、この後翅が前翅よりも前に出ています。

蛾は、後翅に「翅棘(しきょく)」と呼ばれる棘があり、

前翅の抱鉤(だきかぎ)に引っかかるようにして、

前翅と繋がっています。

 

この羽の構造が、蝶と蛾の最も大きな違いです。

例外はありますが、蝶と蛾を区別するなら、

羽を見るのが分かりやすいといえます。

 

触って観察する勇気があるなら、

一度じっくり確かめてみるとよいでしょう。

 

また、蝶は羽を閉じるようにしてとまり、

蛾は羽を広げた状態でとまると言われています

 

しかし蝶の中にも羽を広げてとまる種類がいます。

タテハチョウはほとんどの種類が羽を広げてとまります。

蛾にも羽を閉じてとまるものも多く存在しています。

 

触覚の形にも違いが見られます。

蝶の触角は先がふくらんでおり、

花のおしべのような形です。

 

蛾の触角はさまざまな形をしており、

糸状だったりクシのような形だったりします。

 

これに関しても例外があり、蝶と同じ触角を持つ蛾もいます。

熱帯地域に生息するカストニアという蛾の中には、

蝶にソックリな触角を持つものがいます。

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蝶と蛾の違いとは?よく見れば羽の構造が違ってる!のまとめ

蝶と蛾の違いを見分けるには、

羽の構造を見るのが最も確実です。

 

蝶の羽は後翅が前翅よりも前に出ており、

蛾は前翅と後翅が棘状の器官で繋がっています。

 

このほかにも様々な違いがありますが、

その多くに例外が存在します。

羽の構造はほとんど例外がないので、

蝶と蛾を区別するには羽を見ると良いでしょう。

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