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トビト記から神と家族の関係を考える。サラの悪魔アスモデウスの呪いとは?

【トビト記の要約】アッシリアに捕囚とされ、ニネベに住むナフタリ族のトビトは善行を重ねていた。ある日、命が危険な中でも、ユダヤ人の死体を埋葬する勇気を持ち、穢れを恐れずに行動した。しかし、庭で眠っている際、すずめの糞が目に入り、失明してしまった。さらに、些細なことから妻を疑い、その行動を後悔し、死を望むようになった。同じく、悪魔アスモダイの呪いで夫たちが次々と初夜に死んでしまう悩みを抱える女性サラもまた死を願っていた。神はこの悲しみを聞き届け、天使ラファエルを派遣した。その後、様々な試練を経て、息子トビアの尽力により、トビトの目が回復し、トビアはサラに憑いていた悪魔を追い払い、彼女と結婚した。

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トビトの物語の冒頭

父はトビエル、祖父はハナニエル、更にアドエル、ガバエル、ラファエル、ラグエルと遡るナフタリ族アシエルの血筋にトビトは属する。トビトは、アッシリア人の王であったシャルマナサルの時代に、ティスベの地で捕囚の身となった。ティスベは、上ガリラヤのケデシュ・ナフタリの南、アセルの北、西へ向かう道の後ろ、フォゴルの北に位置していた。

トビトの信仰と生涯 トビトは生涯を通じて真理と正義の道を歩み、アッシリア人の地ニネベに一緒に捕らえられた親族や同胞のために多くの慈善の行いを行った。若かりし頃、イスラエルの故郷にいた時、父祖たちがイスラエル全体によって選ばれたエルサレムから背き離れたことに心を痛めた。エルサレムはすべての部族のためにいけにえを捧げる目的で選ばれた聖なる都市であり、神殿が代々限りなく続くように聖別されていた。

親族や父祖ナフタリの一族は、北イスラエルの王ヤロブアムがダンで造った子牛に仕え、ガリラヤの山々でいけにえを捧げていたが、トビトは神の定めに従い、定期的にエルサレムへ巡礼し、収穫物や家畜の初物、十分の一を祭司たちに捧げ、エルサレムで仕えるレビの子孫たちにも与えた。

また、三年ごとにはその十分の一を金に換え、孤児や寡婦、改宗者たちに与え、共に食事をし、これは祖父ハナニエルの母デボラが命じた掟でもあった。彼が孤児となった後、トビトの善行は特に目立った。

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妻子との再会

こうして、エサルハドン王が即位した後、わたしは家に帰り、妻ハンナと息子トビアに再会した。五旬祭の日、つまり七週祭の聖なる日に、食事のためのご馳走が用意され、わたしは席に着いた。

食卓が設けられ、多くの料理が運ばれてきた。わたしは息子トビアに言った。「息子よ、われわれの同族の中で、神を心に留めて生きる貧しい者を見つけ出して連れてきてくれ。その者と共に食事をしよう。わたしはあなたが戻ってくるまで待っている。」

死者の埋葬

トビアは貧しい者を探しに出かけたが、戻ってきてわたしに言った。「父上、どうかしましたか」と尋ねると、彼は答えた。「われわれの同族の一人が殺され、広場に投げ捨てられています。たった今、首を絞められて殺されたのです。」

わたしは料理に手を付けず、家を飛び出し、その死体を広場から運び出し、日没後に埋葬するために一軒の小屋に運んだ。家に戻って身を清め、食事をしたが、心は重かった。預言者アモスがベテルの人々に語った言葉、「お前たちの祭りは悲しみに、お前たちの歌はことごとく嘆きの歌に変わる」を思い起こし、泣き悲しんだ。

夜になり、わたしは身を清め、家の中庭で寝た。顔に覆いはかけず、気付かぬうちに雀が近くの塀に止まり、糞を落とした。そのため、目に白い膜ができて失明し、目薬を塗っても視力が戻らず、最終的には四年間も失明した。

親族やアヒカルがわたしを助け、二年後に息子がエラムから帰るまで世話をしてくれた。

妻ハンナとの口論

その時、妻ハンナは機織りの仕事をしていた。作業を終え、雇い主に織物を届けて報酬を受け取り、さらに彼らから子山羊を贈られた。彼女が家に帰ると、子山羊が鳴き始めたので、わたしは問いただした。「どこからこの子山羊を手に入れたのか。盗んできたのか」と。彼女は贈り物だと言ったが、わたしは信じず、子山羊を持ち主に返すように要求した。妻は怒り、「あなたの慈悲心はどこへ行ったのか。どこにあなたの正義があるのか。あなたはそういう人なのだ」と言った。

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